地図の赤い点で示した場所がLuleå。
首都ストックホルムから北に約800 kmほどでしょうか、
ギリギリ北極圏に入らない辺りの本当に北部の街です。
中央駅。
「中央」の名を冠していますが、こじんまりした駅。
時刻は朝の7時過ぎ。ちょうど日の出の時間帯 (!) です。
スウェーデンの秋冬は日が短いのです。
学生の貧乏弾丸旅行ですから、移動には夜行列車を利用。
夜行ですから夕方に出発して朝に着くわけですが、最安のチケットのため"ベッドなし"。
ふつうの座席で眠らなくてはなりません。
高速バスでも飛行機でも、乗り物の中で眠ることが苦手な私。めちゃめちゃ疲れた。
私の街からは所要約13時間。大移動です。
ちなみに、実は今回が初の国内旅行。
メインの通り。
人口数万人の小さな街です。
小さな街ゆえに見るべきところも多いわけではありませんが
観光スポットのひとつがここ、ガンメルスタードの教会街。
UNESCOの世界遺産に登録されています。
ネーデルルレオ教会を中心に赤いコテージが軒を連ねています。
かつて多くの人が教会に通っていた時代、遠隔の地から教会を訪れる人のための宿泊施設がこれらコテージなのだそう。
濃い赤の外壁に白い窓。
スウェーデンの伝統家屋の色使いです。
防腐・虫除けとして酸化鉄・酸化銅を多く含む土を外壁に塗っているためこのような色なのだそうです。
実はスウェーデンは鉄鋼業が盛んですからね。地域によっては土壌に多く金属酸化物が含まれているのです。
Luleåは港町として発展してきた歴史がありますが、
今でもKiruna (キールナ) で採取された鉄を運ぶ上での重要な中継地になっているはずです。
ちなみにこれらのコテージ、現在ではその多くが個人に所有されているそうです。
規則で定住はできないそうですが、ある種の別荘として管理されているとか。
さて、Luleå旅行の最大の目的のひとつがオーロラ観測だったわけですが、
写真からお察しいただけるように終始厚い雲に覆われて何も見ることができず……。
むう、無念。
こればかりは運ですからね、いかんともしがたい。
しかもスウェーデンの秋は全国的に曇りがちなので、もともと難しい戦いではあったわけです。
日本だと天高く馬肥ゆる季節なわけですが、こっちではもう少し暗いイメージ。
オーロラにはいずれ再挑戦したいですね。
余談その1。
スウェーデン国内ではストックホルムの存在感が圧倒的 (とはいえ人口では仙台より少ない程度ですが) であるため
国内外の人問わずストックホルムをスウェーデンの中心に据えて捉えてしまうきらいがあるのですが
地図の通りストックホルムは決してスウェーデンの中心ではないのです。
ストックホルムから北に200~300 kmの「スウェーデン中部」の街出身の人に「北部」と言うと
「ばーろー。スウェーデンはもっとずっと北まで続いてるんだ。辺境扱いするんじゃねえ。」
と怒られるので要注意です。
スウェーデンでは「北 = 田舎」ですからね。
Luleåは紛れもなく北部の街ですが、ここ出身の人に言わせると
「で、でもここからスウェーデンの北の端まで少なくともさらに数時間はかかるよ!」
と説明してくれます。
余談その2。
Luleåでのオーロラ観測に失敗して帰ってきた2日後にこの街で珍しいほどの活発なオーロラが見られたそうです。
この街出身の先輩に
リンク付きで教えてもらいました。
写真めちゃめちゃきれいだけど、これ知らないほうが幸せだったかもしれぬ。
世の中難しいですね。
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